『小鮒(こぶな)釣りしかの川』

『小鮒(こぶな)釣りしかの川』<2019年10月14日(月)>
 「故郷の美しき川をまたたく間に危険な暴れ川へと変えてしまった」。『筆洗』(191014)は台風19号の後を思う。「千曲川をはじめ、関東、東北を中心に複数の河川が決壊、氾濫し、大規模な浸水被害を引き起こした。台風一過の青空の下、その爪痕を見るのがつらい。なお助けを待つ人もいる。・・・無情な濁流にある声が聞こえるようである。『あなたたちには失望した』。・・・グレタ・トゥンベリさんの声である。巨大台風など異常気象の原因が地球温暖化にあるのなら、故郷の穏やかな川を冷酷な怪物に変えているのはわれわれ人間に他ならぬ。さらなる深刻さと迅速さをもって気候変動問題を考えたい。あの夜の雨と風の音を忘れまい」。
 (JN) 山だらけの小さな日本列島の中で、自然とともに生きていくことは難しいのだろうか。千曲川の流れを恐怖に変えたのは台風19号であり、この巨大で強力な台風にしたのは、我々人類の責任であるのか。その台風の力に押し流された河川の形を固定したのは私たちである。川のうねりや遊水地や土手のつくり、どうすればいいのだ。何を優先したためにこうなったのか。かの川よ、静まりたまえ。私たちは<小鮒釣りしかの川>でゆっくりとすることを選ぶか。または嵐の度に自然と闘うために閉じ籠る城を作るべきなのだろうか。
#小鮒釣りしかの川
#あなたたちには失望した

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