『母さん、元気だよ!』

『母さん、元気だよ!』<2017年5月14日(日)>
 母の日に思う。「筆洗」(170514)は、風間杜夫さんと仲代達也さんの母親のエピソードを伝える。風間さんの母親は仲代さんの居るところで、「仲代達矢よりよかったよ。勝ったね」。仲代さんの母親は、イプセンの「幽霊」の舞台で騒がしい客席を見れば、母親が「アレ、私の息子なんです。いい男でしょ。アレ息子!」いずれも『この母ありて』(木村隆さん・青蛙房)から。「どの母も子の成長、幸せに喜びを爆発させる。笑う。そして子どもは母の喜びに照れくさく感じつつも、勇気づけられ、励まされ、その道を歩んでいく。カーネーションさえいらないかもしれない。電話で、魔法の言葉を唱えればいい。「元気だよ」
 (JN) 母親の性格を皆どう思っているだろうか。様々な母親がいるだろうがお互いに信頼と甘えでできているだけに、その思いが伝わり、嫌になってしまうことがあった。風間杜夫さんや仲代達也さんのこのお母さまの話を読み、なんとも涙が出てくる。自分の子どものころの記憶はどんどんなくなり、母親の世話無くしてはいられない時期のことなどなかったようになっていく。でも、生活も別々となり、遠くなりながらも世話を焼く母。ありがたいものである。そして、今度は自分たちが尽くさねば、母親の生活が儘ならなくなり、また母親の愛情とありがたさを思い出す。「母さん、あちらこちら傷んでいても元気です」。