『「一番のがんは文化学芸員」発言』

『「一番のがんは文化学芸員」発言』<2017年4月18日(火)>
 山本地方創生相の「一番のがん」発言について、2紙が意見を述べている。 「筆洗」(170418)は「失言の絶えぬ政権である。『失言、撤回、辞任はせず』博物館でもこしらえる気なのかもしれないが、観光客は集まらぬ」と。 「余録」(170418)は、「地方創生担当相は学芸員の何たるかもよく知らぬまま、観光振興のかたき役に仕立てて座のウケを狙ったようである。文化財保護とその公開の仕方とのジレンマは時に論議のあるところだが、文化財の価値を熟知し、それを子孫に手渡そうという専門家は頑固なくらいでちょうどいい」と。
 (JN) 政治家はプラグマティックであり、専門家とは違うのか。また、専門家を「がん」などと落とし込むのか。否、政治家も専門家と同じように、自分のたちの損得ではなく、それぞれの理想に向かって行動をするものである。その専門によって、優先されるべきものは異なり、意見の相違による闘いがある。それで良いのである。そこから新たな方向を見出して行く。そして、ぶつかった相手を「がん」などとは言わない。困ったものである。