『政治とカネの問題が絶えぬ限り、その漢字は、いつの世も・・・』

<2016年12月13日(火)>
『政治とカネの問題が絶えぬ限り、その漢字は、いつの世も「今年の漢字」の常連であり続ける』
 「今年の漢字」は「金(キン)」であった。これを「筆洗」(161213)は考える。「リオ五輪での日本勢の金メダルラッシュからの連想だろうが、『カネ』とため息まじりに読んだ人の方が多いかもしれぬ。二〇〇〇年、一二年に続いて、三回目。この漢字が選ばれやすい、もう一つの理由は政治とカネの問題のせいかもしれぬ。<金金金の世の中で 泣くのは弱い者ばかり 涙をふいておいでなせえ 恨みを晴らす仕事人>(中村主水)。」
 今の世の中、どこにいようと金(カネ)から逃れられない。あの世に行っても金(カネ)次第と、人は知らぬ間に強欲になる。金(カネ)を稼げば稼ぐほど、あの世が気になり金(カネ)を稼ぐ。そんな現状で金(キン)という字がこの一年の世相を表すとは、どう考えたら良いものか。シェイクスピア風に気取れば、私たちは今の金(キン)の心をを持たず、絶えず金(カネ)を求め続け、金(カネ)を失うことを恐れている人間、私たちは「冬枯れのようなもの」なのでしょうか。そんなさもしい一年であったのか。(JN)