『多楽島は、じつは根室市の一部だ。なのに、行かれぬ土地な・・・』

<2016年12月12日(月)>
多楽島は、じつは根室市の一部だ。なのに、行かれぬ土地なのである』
 「そこに突然やってきたソ連兵に、住民は追い出されました。忘れることのない体験です」。「春秋」(161211)は多楽島の1945年そして今を伝え、プーチン大統領の訪問を思う。「いま根室市に住む河田弘登志さんは82歳の元島民だ。河田さんは領土返還運動に携わって半世紀。そういう歴史を風化させまいと訴えを重ねてきた。過去に何度も期待をかけ、そのたび裏切られてきた人々に希望の灯はともるだろうか。高齢の元島民らは祈るような気持ちで交渉を見守っている。河田さんのふるさと多楽島は、じつは根室市の一部だ。なのに、行かれぬ土地なのである。」
 戦争と言うものは失うものばかりである。それは、戦いに行かなかった者まで不幸に陥れる。突然、他国の軍隊がやってきて、故郷を追われる。そして、戻ることができない。当該者ではない私たちには、様々な資源のあるところとしての北方の島々でが、それはその地を追われた方々に失礼な考え方である。そこで生まれ育った土地は、その人たちのものである。そこには国は関係ないと言いたいが、これは難しい。とにかく多楽島は、根室市が管理できるように、自由に行き来できるようになることを願う。大物狙いではなく、小さなことから解決してください。(JN)