『ルーシーはきっと静かに死んだのだろう』

<2016年9月4日(月)>
『ルーシーはきっと静かに死んだのだろう』

 「猿人も木から落ちる」。初期人類「ルーシー」の死因は高さ約12メートルを超える木から転落死。「余録」(160904)は、最近のルーシーの研究発表に対するルーシーを発見した人類学者ドナルド・ジョハンソン氏の主張を記し、そして思う。「『転落説の根拠である骨の亀裂は、死後に外部から地質的な力が加わってできたものだ。ルーシーはきっと静かに死んだのだろう。・・・・・湖岸か小川の中で死に、すぐに砂に埋もれた』。すべてを知るのは彼女だけだ。記事にもあったルーシーの復元模型の写真を見ると、「ホッホッ」と笑っているように思えた」と。

 過去の解釈は変化していく。現在、学校で教えている歴史は、今を支配する人々が自分たちを正当化するためのものに過ぎない。100年経たぬ事実でも解釈が異なったり、変えられたりするこの歴史は怪しいだけの面白い。更に、人類のはじまりはどうであったのかは、興味をそそる。どのような姿で、どのようなところで、どのようなものを食べて、・・・・。それは尽きないが、彼女の死因まで知ろうと研究は進む。その解釈も様々あるとは面白い。その時代は約320年前ということだが、これから人類は320年後も生き延びているのであろうか。ルーシーのように、骨は残せないが、様々な解釈の歴史を残せるか、それとも地球上から人類は消えててしまっているのであろうか。否、ダイヤモンドを持って空にいるんだろうか。(JN)