『人間をあざ笑う地下の巨人には、小さく無力だが』

『人間をあざ笑う地下の巨人には、小さく無力だが』
 「この国には永遠のものがほとんどない」と小泉八雲。「日本人は絶えず身震いする巨人の上で暮らしているようなもの」とポール・クローデル。「余録」(毎日新聞/16/4/17)は地震への考え方について、「人間をあざ笑う地下の巨人には、小さく無力だが、だからこそ助け合う者同士のネットワークで対抗するしかない。太古から災害と向き合ってきた列島住民すべてが心のスイッチを入れる時だ」と。
 日本列島で地震が頻繁に起きる。これを避けることはその地震自身を無くさぬ限り、これから逃れることはできない。あるいは日本列島を脱出するかであろう。これができないため、日本列島に住む者は、地震に対して受け身の姿勢を続けている。しかし、巨大地震を受けることは稀であり、それが突然やってくる。いくら自分の住むところを強固にしても、常にそこにいるわけではない。また自分だけ助かっても駄目である。そのためには、様々なネットワークを作り、広くまた小さくお互いを助け合うつながりを作っていかねばならない。それが永遠に続く国にできないか。(JN)