秘密が漏れ信用を失う。

(日経「春秋」2014/7/11付) ベネッセホールディングスが、通信教育などの顧客情報760万件が社外に漏れたと発表した。漏洩は最悪2070万件に上る可能性があるという。あらゆる手段で集めた個人情報は「宝の山」と称されるそうだ。子どもの生年月日を知れば、いつ、何を売り込めるか一目瞭然。言葉は悪いが、人に一生食らいついてまわることも可能なのである。「常用字解」(白川静著)によれば、「漏」には「うしなう」の意味もある。秘密が漏れ信用を失う。これが情報管理をしくじった企業の避けられぬ道だろう。宝の山を扱って窮屈すぎるということなどはない。
(JN) 個人情報は宝の山、特に子供は先が長い。大量データを簡単に動かすことができる現在、注意が必要だ。この情報を漏洩することで、その会社の信用は、ガタ落ちである。大きな組織でも、小さな組織であろうと、個々の者は、責任をそれぞれに持っている。これからも、情報処理のスピードはどんどん速くなり、情報量のさばける規模もどんどん大きくなるのであろうから、ヒューマンエラーを十分に考慮したシステムが必要である。そういうことはありえないと言っているようなところでミスは起きる。どんな完璧なものをつくろうと、それをカバーするシステムを作って行かねばならない。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO74091430R10C14A7MM8000/