明るい話題を目立たせたところ、会員自身の発言も前向きになった

(日経「春秋」2014/7/4付) ネットを通じて、人の心を操作できるか。そんな狙いともとれる実験をこっそり行っていたとして、米フェイスブックが謝罪に追い込まれた。69万人の会員を対象に、暗い内容の投稿をわざと減らし、明るい話題を目立たせたところ、会員自身の発言も前向きになった。逆に暗い話ばかり読まされた会員は後ろ向きになったという。その論文を利用者が見つけ批判が集まった。登録時に利用者が「同意」した規約にこうした利用法も盛り込んだはず、というのが会社側の言い分だ。しかし生命保険やパソコンと同様、同社の規約も素人目には長く、抽象的でわかりにくい。経営学者の高巌氏は、生活者と接する企業が大事にすべきは契約よりも信認関係だと説く。よくは分からないがこの会社なら、この店員なら、ひどいものは売るまい。そんな信頼感から私たちはふだんモノやサービスを選ぶ。世界に普及したネットサービス企業の社会的責任は既に大きい。人の心を知る経営を期待したい。
(JN) 信用が資本主義の基本ではないか。信用が有るから、無駄なエネルギーを払わず、商品流通が活発に流れる。情報だって同じだろう、信用のために企業等は十分な配慮をすべきだ。一方で、個人はやはり面倒でも、確認すべきことは自分で確認すべきであろう。どこまで、お互いの信用関係が有るかで、行動も違って来よう。Like族は、安易にお単を押してしまうようで、まんまと事件させられてしまった。この連中のどこまでが、このことについて気にしているか。Likeかもしれない。でも、SNSこそ、社会的責任の上に、信用を築くべきである。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO73762680U4A700C1MM8000/