友情や仲間意識は男性だけのものではない

(日経「春秋」2014/6/23付) 近年人気のエンターテインメントに「女性の相棒モノ」が目立つ。アニメ「プリキュア」シリーズ、ドラマ「あまちゃん」、そして映画「アナと雪の女王」など。いま放映中のNHK連続テレビ小説花子とアン」も、この系譜に入るかもしれない。村岡花子とその友人の柳原菀子(白蓮)。2人とも女性のための社会運動にかかわり、一時は夫に代わって筆で家計を支えた。互いのつらい時期には励ましあう関係が続いたそうだ。「女の友情は続かない」「女の敵は女」。そんな俗説をしばしば耳にする。実際はどうか。2人のような有名人でなくとも、多くの女性には人生の節目節目で励まし、支えてくれる友人や仲間がいるのではないか。友情や仲間意識は男性だけのものではない。そう感じている女性たちも、ヒットを支えているように思える。
(JN) 朝ドラのヒロインに、私は常に勇気をもらう。そのヒロインは、一人ではなかったであろうし、必ず力強い友人がいた。この封建的な社会の中で、自分を信じて突き進み、また友も共に突き進む、そのパワーが素晴らしい。遥か昔、「おはなはん」を見ていた小学生には、その社会の在り方がわからず、なぜここまでしてインディペンデンス(そのころはそんなことばはもちろん知らないが、そんな独立心)を進めなければならないのかと思った。それから年を経て、これらの女性の苦悩とそれに立ち向かう精神に強く感動を受ける続けるが、それがいつまでたっても変わらないのは、なぜであろうか。多くのヒロインたちの時代である明治から昭和初期までの社会と現在が変わっていないのか。男性社会は、未だに女性の差別を続けて、特にプアーな男たちの何かを保っているのか。それが、都議会にも表現されたのであろうか。こんな「女が」とか「男が」とかいうことのない社会にせねばならない。友情は男女関係なく続くのが友情であり、それは場所と時間は関係なくあり続けるのであり、それは互いに主従の関係だはなく、インディペンデンスを持っている同士であるからであろう。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO73159010T20C14A6MM8000/