「今日の日本には創造者がいない」

(日経「春秋」2014/2/10付) 「幕末、江戸にぼつぼつ蘭学塾ができ始めたころ、蘭学の先生が旗本か御家人の入塾志願を『学問は田舎者に限る』といって、断ったそうです」と司馬遼太郎。学問のように洒落(しゃれ)っ気のない根気仕事は江戸の人間に向かぬと。それでも、日本中の人々を撹拌(かくはん)してできている今の東京のどこかにそんな気質も残ってはいるのだろう。記録的大雪の後遺症もあって、投票率も低調だった。およそ改革を掲げぬ政治家はない。舛添要一氏が率いていたのはその名も「新党改革」だ。「改革は破壊と創造とで成し遂げられる。破壊者が同時に創造者たりえないのは歴史が語っている」、「今日の日本には創造者がいない」。いよいよ自ら「創造する改革者」になろうという新知事には、根気仕事にも精を出すようお願いする。
(JN) 舛添さんの根気は如何であろうか。逞しい結婚3回離婚2回の経歴は、家庭に対する根気が弱そう。否、家庭を破壊しまた新しい家庭を創造するという力あるのか。隠し子を持つその活気と現実に妥協しない芯の強さがあるのか。「破壊者が同時に創造者なりえない」というが、創造力無くしては破壊ができないのである。舛添さんには、信長のように宗教や一向一揆と戦うという創造力があるのか。まずは創造力と破壊力のある副知事の人選ができるであろうか。バランスに走るのであろうか、お手並み拝見である。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO66612060Q4A210C1MM8000/