「政治というのは、美学ではない。徹頭徹尾、実学である」

(日経「春秋」2013/12/27付) 首相の靖国神社参拝、「国の最高の立場にある人の言動と個人の信条とは、あくまで分けて考えなければならない」と後藤田正晴官房長官。首相の発言は日本という国の発言、示された意志は日本の意志とみなされるから、だろう。安倍首相の突然の靖国参拝も日本の意志と受けとめられる。A級戦犯がまつられている。中国や韓国が反発する。それでも首相は参拝するのか。後藤田さんには「政治というのは、美学ではない。徹頭徹尾、実学である」という言葉もあった。戦争の犠牲者の冥福を祈るのは大切である。同じように、人々がいまを安心して生きることも大切である。首相の靖国参拝が、中国や韓国にいる日本人を不安に陥れないか、おそれる。日本との関係改善を真剣に求める中国人、韓国人のまっとうな声が大音響の反日ナショナリズムにかき消されてしまわないか、おそれる。
(JN) 日本という国は死んでしまうと神様にまでなってしまうので、戦犯も祀られてしまう。その戦犯により、多くの民が犠牲になったことなのに、靖国神社という一つのところに入れられている。それを許せないものがいる中、そこに参拝に行くという事は、そのことを認めるという事である。安倍首相にとっては祖父が戦犯であったから関係ないのか。親類友人を無くした者の心が理解できないのか。自分の支援団体のことだけに媚を売っていればよいのか。一部の者の美学で国に迷惑をかける勿れ。首相たる者がまずは自分の美学と票を優先するとは如何なものであろう。自民党の皆様、国の代表者をどういうものであればよいのか。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO64641140X21C13A2MM8000/