(日経「春秋」2013/11/12付) フィリピン中部のレイテ島、太平洋戦争の末期、大規模な海戦があった。米軍上陸後には多くの日本兵が命を落とした。日本人にとって、決して遠くの島ではない。そのレイテ島を台風が襲い、死者と行方不明者は1万人とも言われている。現地からの光景も、人々を襲った状況も、いま被災地で皆が困っていることも、私たちがごく最近体験した災厄と驚くほど重なる。街が消え、残された人の命にも危機が迫る。フィリピンは先月も震災で死者が出た。今回の台風はベトナムにも被害をもたらしている。一帯の国と地域で、自然災害に手を取り合って立ち向かう仕組みづくりに、もっと力を入れてはどうか。つらい経験から日本が培ったノウハウも生かしたい。日本という国が近くにいてくれて良かった。そう思ってもらえるように。
(JN) 自分たちの生活が安定するためには、周りの人たちの生活が安定的でなければならない。日本は正に韓国、ロシア、中国及び台湾の隣接国以外に、東南アジアの環境改善は重要である。自分たちの中で成功したことがそのままフィリピンやベトナムに役立つかはわからないが、今回の台風の被災地には積極的に関わり、今後の被災が最小限になるようにしなければならない。それは金持ち風情の資金のみの投下ではなく、人を送り込みまた受け入れをする係わりである。そして、政府レベルだけでなく、例えば、個々の大学が乗り出して行けば、760件ほどのチャンスが生まれる。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO62437760S3A111C1MM8000/