2つの鉄路の復活が小さな希望の光に

(日経「春秋」2013/2/22付) 広島県の北西部を結ぶJR可部線の可部―三段峡間、乗客の減少で10年前に廃止されたこの区間の一部が、2年後に復活することが決まった。JRの廃線復活は全国初になる。沿線の宅地開発でその後、人口が増えたことが理由だが、地域住民の地道な活動も後押ししたに違いない。廃線の危機にさらされていた岩手県三陸鉄道も4月に運行を再開する。南リアス線の盛―吉浜間だ。地元の高校の新学期の開始に間に合わせるのだそうだ。大震災の津波で車両もだめになったが、クウェートからの支援金を使って新型車両を導入する。鉄道のローカル線は、過疎化による利用者の減少で鉄道が消え、それが地域の衰退にさらに拍車をかける。各地でそんな悪循環が続く。全国の過疎の町にとって、2つの鉄路の復活が小さな希望の光になればいいのだが。
(JN) 日本列島改造論、新幹線や高速道路を延ばして行き、東京を近くにして地方を栄えるようにしたが、そうはいかなかった。廃線をすればまた過疎が進行する。御上のやることは東京を中心とした考えであるから、日本全体を一括りにする考えでは何をやっても地方は衰退していく。地域が自分たちで何とかするしかないのか。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO52008920S3A220C1MM8000/