努力の過程で精神面も鍛えられる

(日経「春秋」 2013/1/20付) 「大鵬さんは、最初から大きくて強かったのでしょう」「天才ですね」。そう持ち上げられるたびに、とんでもないと思ったそうだ。3その元横綱大鵬が、72歳で亡くなった。自分は天才ではなく努力の人間だと本紙連載「私の履歴書」で語っている。大学卒の力士に負けたくない一心で稽古(けいこ)に打ち込む。出稽古で初めて戦った柏戸に全く歯が立たず、以後の目標とした。目の前に現れる困難や壁を常に自分の力に変えてきた。「勝つために稽古し、努力の過程で精神面も鍛えられる。最初から精神ができているわけではない」。なにくそっという根性を最近の力士に感じない。晩年の取材にそう嘆いている。
(JN)  大鵬は強すぎて、子供心に、好きだけれど嫌いのふりをしていた。早く大鵬より強い力士が現れないか、ともう50年、未だに超える力士なし。大鵬を超える力士は永遠に現れることはないのであろうか。我々日本人は精神面自体が弱いのであろうか。
http://www.nikkei.com/article/DGXDASDK1900B_Z10C13A1MM8000/