投資の新ＮＩＳＡに『あぶくま抄(240305福島民報)』は思う▼一つだけ使えるとしたら？ 「どこでもドア」か「タケコプター」か―。ドラえもんが繰り出す「ひみつ道具」。子どもでなくても、わくわくする▼２千種類近くあるともされる。何不自由ない暮らしが手に入る。作者の藤子不二雄さんのコンビは、暗い戦中に少年時代を過ごした。空想の世界に明るい夢を追い求めたのかもしれない▼これも「ひみつ道具」の一つ。投資の新ＮＩＳＡ。儲けが出ても非課税、お得という▼とはいえ、ご用心。ドラえもんの仲良し、のび太君は道具に頼りすぎて失敗することも。投資の世界に成功の「ひみつ道具」はないのだろう。アニメ界のアイドル君がポッケの中をどんなに探しても。
ドラえもんは漫画の世界であるが、「ひみつの道具」があってもそう上手くいかない。現実の世の中はもっと上手くいかない。甘くない。売り買いの世の中、経済学者でもわからず、大成功の話を聞いたことがない。でも、賭け事の如く、ワクワクするこのカジノ経済は人を誘惑し続けるのであろうか。ドラえもん、助けて！
