旅立つ若者たちに幸あれ 240221

 卒業シーズンに『天声人語(240220)』は思う▼『ドラえもん』ののび太は、何度もつまづきながら、決して人生をあきらめな▼作者の藤子・F・不二雄さん、「挫折しても明るく夢を見続ける『自分を見捨てない人』に共感してほしい」と▼卒業からの一歩で残りの人生も決まると、若いうちは思うかもしれない。でもそんなことはない。大事なのは『自分を見捨てない』こと▼ドラえもんから「ファンタグラス」を借りたのび太、童話さながらに、動植物と心を通わせられるように。タンポポから、綿毛が最後にひとつ、春風に吹かれて飛んでゆく▼どこへ行くつもり? のび太はの問いに綿毛は答える。「わからないけど・・・、だけどきっと、どこかできれいな花をさかせるよ」。旅立つ若者たちに幸あれ。
 (自分の)いまを思う。ドラえもんは現実にはいないが、ドラえもんの能力の一部を持っている人々が自分のまわりにいる。もちろん、ジャイアンスネ夫もいる。世の中、見捨てられることがあり、うまくいくことは少ないが、蛇行の人生を何とか生きていける。未来には想像できないが、何かが待っている。