観客のありがたさ 240219

 4年前の今ごろの滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールの恒例のオペラの公演を『余録(240219)』は思う▼公演を10日後に控えていた。演目はワーグナー「神々の黄昏」▲政府の中止・延期を要請から2日後、中止を決め、無観客での上演と映像化を▲無料のライブ配信は世界30カ国の約41万人に視聴された。「文化イベントのありかたに一石を投じた」「人々を勇気づけた」と菊池寛賞や「関西元気文化圏賞」特別賞などを受けた▲総括プロデューサーの村島美也子さんはコロナ禍を経て、「観客のありがたさを知り、スタッフは団結心を強めました」と▲今年は3月2、3日、R・シュトラウスばらの騎士」。完全な形での公演は2019年以来。春の琵琶湖に一足早くバラが咲く。
 (私は)生の舞台が恋しかった。舞台と観客は同じ空間に存在する。別の立場である場所に居ながら、総合に影響を受ける。無観客での上演をはじめて行い上演者たちは苦労したであろう。もう、こんなことを繰り返したくないが、ウイルスは常に生き物への侵入を繰り返す。もしもの時、私たちはどうすればよいか、準備を怠ってはならない。