首相の必死度が問われる 240117

 岸田内閣支持率が、共同通信社(13、14日)の全国電世論調査で少し上昇したことに『大観小観(240116伊勢新聞)』は思う▼後手後手の岸田政権を連想した向きも少なくなかったのではないか▼警備や受け入れ態勢が整わないなどの慎重論が首相周辺に多かったことは想像できる▼それら障壁を岸田文雄首相は押し切ることができなかったか。進まないインフラ工事の復旧を見て、国が代行できる大規模災害復興法に基づく「非常災害」に指定する考えを示したというのも歯がゆい▼指定は事前に用意して現地入りすることはできなかったのか。首相の必死度が問われる▼裏金問題や賃上げなど、何もかも悲観的見方が漂う中で、首相辞任を望む回答が8割強というのは、国民にとっても不幸な現実である。
 (私は)思う。国のリーダーは忙しくまた自由ではない▼改革をしようと、多方面の意向を取り入れようとすると、前に進めない。これまでとは異なる行為を進めようとすると、幾つもの壁ができ、進めなくなる▼その壁を如何に突破するかが、リーダーの能力だろうか。いっしょに突破しようとしないで旅行に行ってしまった輩をどうする。首相の必死度が問われる。
*画像は、2024年1月17日の朝日新聞より。