『#アウフヘーベン』

『#アウフヘーベン』<2023年6月9日 (金)>
 斎藤幸平さんの解説本(100分de名著)に『あぶくま抄(230609福島民報)』は思う▼〈ソ・ソ・ソクラテスか…〉。哲学者は、みんな悩んで大きくなった▼ヘーゲルも苦悩。著作は難解を極める。人の価値観はさまざま。理解し合うには、互いの考えの悪いところは捨て、よい部分は残して高い次元を目指す。これがアウフヘーベン止揚)▼「科学的に正しいから」と、相手を丸め込もうとする姿勢は、うなずけない。福島第1原発からの処理水放出を例に挙げている。いくら安全だと説明されても、安心は生まれない▼権力は優しいふりをして、人を監視・管理している。そう示唆したのは、フランスのフーコー。西洋思想は実に奥深い。岸田首相、自ら進める学び直しの1時限目に、ぜひ履修を。
 (私たちは)学び続けなければならないのだろうか。悩み考えねばならないのだろう。それは冒険の旅か。権力の甘い言葉に誘われる方が楽か▼処理水の問題は、誰も納得することはできないであろうが、このままにしておけない。使用済み核燃料も同様。現実と感情、国民全員で何ができるか。権力側は力尽くで押し通すようなことをしないように。
#福島 #処理水 #学び #ヘーゲル #アウフヘーベン