『#回転すし店の妖怪』<2023年2月5日（日）>
回転すし店で怪しからんSNS投稿に『春秋(23020)』は思う▼水木しげるさんの著作を読むと、かくもいろいろな妖怪が住んでいるものだと感心する▼「天井なめ」はその名の通り、長い舌で天井に汚いシミをつける。ユーモラスな趣はあるものの、やられた方にしてみれば迷惑千万である。えたいの知れない何かが日本のあちこちに出没している▼回転すし店で共有のしょうゆ差しに口をつける。レーンを流れる皿にわさびを載せる。SNSに投稿された動画が物議を醸している▼モラル低下や想像力の欠如を生む病根はどこにあるのか。妖怪学を提唱した哲学者の井上円了は「（研究により）社会の内幕や人情の秘密が分かるようになる」と説いた。現代を跋扈するもののけの正体を探り、退治する知恵がいる。
（あなたは）誰だ。なぜ、こんな妖怪が生じてしまったのか▼この人たちは悪戯とでも思っていたのか。人間として下(ゲ)下(ゲ)下(ゲ)の下(ゲ)である。大人になれない妖怪、幼怪であろうか▼世の中を舐めた罪にはどんな罰があろうか。
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