『#デジタル化より賃金アップを』

『#デジタル化より賃金アップを』<2022年11月6日(日)>
 新たなお札の顔が2024年から、現金というものに『春秋(221106)』は思う▼タクシー料金を払おうとしてクレジットカード。「Suica」「それもダメなんですよ」「PayPay……」「すみませんな。現金だけですわ」▼つい先日の夜である。個人タクシーだから端末設置の費用もかかるし、「そういうのはどうもめんどくさい」▼現金全盛のころから活躍する諭吉、一葉、英世の紙幣の製造が、さきごろ終了。こんどの「顔」は栄一、梅子、柴三郎。一方で、キャッシュレス決済の比率は21年に32.5%まで高まった▼給与のデジタル払いも現実味を帯びてきたから、新札の3人組は存在感が低下するかもしれない。ちなみに、くだんのドライバーはバブル期も知るベテランらしい。酔客が諭吉を掲げてタクシー争奪戦を演じたという時代だ。「あのころが最後でしたわ」。キャッシュレス決済は伸びても、肝心の賃金が伸びぬ日本である。
 (私は)どうであろう。確かに現金を使わぬことが多い。列車や食堂は「Suica」、コンビニは「nanaco」。スマートフォンの使い方の上手な人なら、スマートフォン一つで良いわけだ▼しかし、それにお金が入っていなければ、使えないのだ。賃金に未来がなければ消費は伸びない。国民の懐が寂しければ、国は栄えない。
#お札,#バブル期,#端末機,#キャッシュレス,#賃金