『#人生の師』

『#人生の師』<2022年3月29日(火)>
 新年度を迎えるにあたり『南風録(220329南日本新聞)』は井上ひさしの話を紹介する。作家の井上ひさしさんは中学3年のとき、500円の英和辞典を万引。店のおばあさんに見つかり、罰として裏庭の薪を割るように命じられる。あらかた終わった頃、おばあさんは手間賃として700円を差し出し「700円あれば、坊やが欲しがっていた英和辞典が買えるから持ってお行き。その代わりに500円差し引いておくから」。忘れがたい貴重な経験になった。それも、おばあさんの気の利いた諭し方があったからである。警察に連れていったら惨めな思いをさせてしまうだけだ。誰しも来し方を振り返れば、多くの人に影響を受けてきたことだろう。本屋のおばあさんが井上さんの人生の師であるように、こうした人々はかけがえのない存在に違いない。間もなく新年度を迎える。不安もあるだろうが、新しい職場や学校での出会いが財産になると思えば、前向きになれる。
 (私の)人生の師は何人いるのだろう。そう、中学生の時、プラモデル屋さんで、友人から50円貸して欲しいといわれて、渡そうとしたら、店のおじいさんが「友達との金の貸し借りはいかん」と言ったような記憶がある。それ以来、私は友人との貸し借りがないかな。もうすぐ4月、新しい年度に希望を!
#井上ひさし
#新年度
#英和辞典
#おばあさん
#出会い