『#スターバックスはあるか』<2022年1月29日(土)>
「サイゼリヤ」が鳥取県日吉津村にオープンしたことに『明窓(220129山陰中央新報)』は思う。約２０年前、長期休暇で島根に帰省し、東京で学ぶ友人と進学先の「都会自慢」。「スターバックスはあるか」と聞かれ、思わず「？」▼山陰に「ない」からこそ、有名チェーン店の進出は注目を集める▼鳥取で「ない」と言えば国史跡・米子城跡。大小二つ並んでいた天守はない。それでも中海、島根半島、大山が一望できる天守跡からの眺めは素晴らしい▼世界に目を向ければ、ルーブル美術館の「ミロのビーナス」は両腕がない。完成時の姿は今も人々の想像力をかき立てる▼先日放送されたドキュメンタリーで嵐の松本潤さんが滞在した島根県海士町のキャッチコピーは「ないものはない」。サイゼリヤより値は張るが、雲南の自宅近くでおいしいパスタとピザを出す店を見つけた。「ない」から探して楽しむ。田舎暮らしの秘訣だ。
（私は）「ある」という暮らしが当たり前になり、それが使えなくなくなった時が恐ろしい。その昔、吉幾三さんが村には「ない」「ない」と歌っていた。東京にはものがあるが、「こんな暮らし」でよいのか。東京暮らしの秘訣は何だろう。
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