『今回の回復は大規模な金融緩和と円安を背景に進んだ?』

『今回の回復は大規模な金融緩和と円安を背景に進んだ?』<2018年12月17日(月)>
 「実感ないなぁ、とつくづく思った。今の景気回復が戦後2番目の長さに及ぶという」。『春秋』(181217)はこの現状を考える。「実感に欠けるのももっともで、現在の局面が始まった2012年度から昨年度の平均成長率は1.2%。1965〜70年度の『いざなぎ』の時は10.1%もあった。例えは悪いが、最近はやりの強めの缶酎ハイと、ぎりぎりアルコール入りを名乗れる飲料の違いだろうか。『ガツン』と来る味わいや手応えがないのである。・・・少子高齢化に悩み、大国の摩擦で先行きが危うい今とは良くも悪くも時代の勢いが違った感がある」。
 (JN) そう、勢いが違った。50年前と比較するのは難しい。成長のスタートしたころの状態と、世界第2位の経済大国を経験した後とでは、もう感覚が違うであろう。それに現実の世界が違う。力強かったころの日本経済は、命を失うかもしれないような酒を飲んで勢いづいていた。それが今では内臓がボロボロでは、酒はダメだ。養命酒だろうか。漢方薬だ。もう金融の薬も効かない。下手に強い薬を飲めば、心臓、肝臓あるいは腎臓がダメになり、寝たきりになってしまうかもしれない。とにかく、街が寂れていくという実感である。あの店この店と閉じていく。何とかならないか。