『手つかずの自然が残る、世界屈指のサンゴ礁の島がプラ・・・』

『手つかずの自然が残る、世界屈指のサンゴ礁の島がプラスティックのゴミで』<2017年6月2日(金)>
 世界屈指のサンゴ礁の島のヘンダーソン島がプラスティックのゴミに覆われている。これについて「筆洗」(170602)はまずは無人島を思う。「無人島に一冊だけ本を持って行くなら、どんな本か。作家の片岡義男さんは1955年版『広辞苑』を選ぶという。その片岡さんが<まったく新しい地平へと突進していく日本は、それまではどこにもなかった無数の異物を生み出し…果ては日本語をその根幹から浸食していくはずだ、と広辞苑初版の編者たちは正しく予測したのではなかったか>」。そして、「ヘンダーソン島は、それにぴったりの島に思えるが、そこに着いてまず広辞苑で引く言葉は、『海』でも『孤独』でもなく『プラスチック』になるだろう」と。
 (JN) 資本主義社会のダイナミズムゆえ商品が大量の生み出され、そして大量にごみを出す。貨幣価値上の効率からゴミはなくならず、それがどんどん海に流れて行く。ゴミは、自分のところから他の所へ動かしてゆく。プラスティックは、生態系に溶け込めず、南太平洋のヘンダーソン島に流れ着く。見渡せば、我が生活プラスティックやビニールだらけである。何かを買えば必ずプラスティックあり、これを何とかせねばならない。海はプラステックをはじめ汚染物で汚れ、大気は二酸化炭素やらで汚れ気温が上がる。資本主義的精神のイケイケどんどんではこれを止めることはできない。この価値観の中では、失うものは大きい。