こんな汚染から/もう一度、きれいなからだになれ

こんな汚染から/もう一度、きれいなからだになれ
 「海がプラスチックのスープになっている」、朝日「天声人語」(2015年8月10日)は、「生態系をむしばみ、海産物を食べる人間への影響にも不安はおよんで、国連機関は警鐘を鳴らす」と。
 「無限に思える海の、心細いほどの有限性、その貴重な生命のゆりかごで、プラスチックごみによる汚染が進み、捨て置けない状況になっているという。日本の環境省の研究班が南極海で初の調査に乗り出すことになったと。思えば人間は、海の包容力に甘えてきた。廃液を流し、重油を漏らし、核実験も繰り返した。〈陸地は、いつもすつたもんだだ/……うらぶれた海よ。こんな汚染から/もう一度、きれいなからだになれ〉。高度成長のころの金子光晴の詩の一節は、地球レベルで今も過去のものではない。未来世代へ手渡すのは、詩人も願ったきらめく海でありたい。」
 地球にとって、人類がガミラス星人ではないか。地球情報汚染物を投下して行く。自然は破壊され、生物の住むところは狭まり、互いにその居場所をめぐって戦い今後どうなって行くのか。今住む者は、未来に対して期待をしたり、イスカンダル星へ行くことはできない。これは、他国や御上任せではなく、個々の私たち自らできることをしなければならない。各家庭、各地域での努力が自らを助ける。そして、各地域がつながりを持ち連帯することである。それは、自分の家庭や地域を愛することである。我々は、なぜかそれよりも職場を見てしまう。それより、わが町に目的を以て行かねばならない。互いの地道な努力で地球を守ろう。汚染除去装置のような近道はない。もっと、自分の地域に関心を持てとまずはわが心に言う。(JN)