#ネコは腎臓病死が多い

『#ネコは腎臓病死が多い』<2021年12月24日(金)>
 愛猫家に朗報と『談話室(211222山形新聞)』は語る▼▽老齢のネコの多くは腎臓病で死ぬ。宮崎徹東京大教授の著書「猫が30歳まで生きる日」▼▽人間の血液に含まれるタンパク質「AIM」の研究を20年以上。AIMは体内にたまる不要物にくっつき、これを目印に貪食細胞が集まってきて不要物を除去。ネコのAIMはなぜか働かないことが分かった▼▽獣医師から「ネコは腎臓病が多い」と聞き、ひらめいた。治験薬生産の直前まで進むもコロナ禍で中断。だが自著が窮地を救ってくれた▼▽愛猫家からの寄付が東大の基金に殺到し、善意は2億円超に。協力企業も現れ、創薬再開のめどが付いた。ネコ薬の開発に力を注ぐのは、その知見をヒトの薬に生かすためで、腎臓病とアルツハイマー認知症創薬を目指すという。まずは、ネコ薬完成の朗報を待ちたい。
 (私も)ネコと同様に肝臓が弱い。酒は飲めるが、その後の解毒力が弱く、翌日の朝の苦しみをどれだけ経験したことか。これは関係ないとして、肝臓は静かなる大物、ネコに始まり、私たち人間の肝臓の機能向上のために更なる研究を期待します。
#愛猫家
#腎臓病
#AIM
#ネコ薬
#猫が30歳まで生きる日

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#その1杯

『#その1杯』<2021年12月23日(木)>
 地球温暖化について、『金口木舌(211222琉球新報)』はコーヒーの問題を思う。▼2006年に公開された映画「おいしいコーヒーの真実」は、欧米大企業による生産農家の搾取と、貧困にあえぐ実態を取り上げ反響を呼んだ▼原生林のジャングルを数時間歩くと、無残な焼け跡。コーヒー栽培は数年で土地がやせるため、数年ごとに森を焼き、新たに栽培地▼その森林破壊は、地球温暖化の一因。温暖化によって、コーヒーの木が立ち枯れを起こす「さび病」がひどくなる悪循環▼現地では、農業と林業を組み合わせる「アグロフォレストリー」も少しずつ普及。そうした商品や、適正な価格で農家から購入する「フェアトレード」商品を買うのも持続的で公正な社会のための選択肢の一つ。その1杯で救われる未来と人たちがいる。
 (私は)コーヒーを一日にカップ3杯は飲んでいるだろうか。日本茶党がコーヒー党に転向していた。健康のためではなく、その香りに魅惑されたのだろうか。だが、その香りの素の豆を企業が買いたたき、このコーヒーを飲める。搾取のお手伝いをしている。その1杯のコーヒーをどうする。フェアトレード商品への転向を。
#コーヒー
#貧困
#さび病
#アグロフォレストリー
#フェアトレード

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#牛丼価格

『#牛丼価格』<2021年12月22日(水)>
 ことしもいよいよあと10日。こんな時には急いで丼ものをかき込みたいと『天風録(211222中国新聞)』。〈どんぶりに顔を埋めて暮〉飯田冬眞▲牛丼店には、昼も夜も老若男女の姿。10年前のサラリーマン川柳〈ランチ代牛丼価格に値下げされ〉▲そんな「庶民の味方」に秋ごろから異変、牛丼チェーン大手3社が続々値上げ。すき家はあす並盛りを一気に50円アップ▲30年前とほぼ同じ価格に。1世紀以上前の登場から牛丼は値を上げ、1990年に400円。だが21世紀には一転ダウン。300円を割った時も。値上げが響くとすれば給料が上がっていないからだろう▲30年間に世界各国では平均給与も物価も上昇。ランチもワンコインでは済むまい。日本では両方とも横ばい。賃金が牛丼価格に連動し、アップする世の中にならないものか。
 (私は)まだそんな年齢ではないと思うのだが、牛丼が結構もたれるようになってきた。でも、つい食べてしまう牛丼。自粛生活でも、テイクアウトの世話になった。量があるから、若い人にはやはり魅力であろう。その牛丼他の美味しいものをたっぷり食べるためには、どうすればよいのか。経済状態とは自動的に良くなるものではない。様々な場面での選択を考えて行動したい。
#どんぶり
#牛丼
#サラリーマン川柳
#平均給与
#物価

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#満場一致デー

『#満場一致デー』<2021年12月21日(火)>
 香港の立法会選挙に『余録(211221)』は思う。「おかしなことに古代人の選挙では、選挙の結果すらあらかじめ分かっていなかったのである」(露作家ザミャーチンの未来小説「われら」の一節)。▲この「単一国」は個の意識を失った人々を絶対的な支配者「恩人」が統治する社会だった。恩人は年1度の「満場一致デー」で選出されたのである▲「われら」は1920年に革命間もないソ連で書かれ、本国では反ソ宣伝だと発禁になった。だが「結果があらかじめ分かった選挙」は小説の26世紀を待たず▲香港の立法会選挙の「当選者は親中派一色」もその最新版だろう。棄権や白票の呼びかけは禁じられた▲だが投票率は民主派の棄権で30%という空前の低率となった▲ザミャーチンは国家と機械文明の発達がもたらす異常な力への警告として「われら」を書いたという。強権政治と科学技術との融合で、今や世界の先端を行く中国が仕組んだ香港の「満場一致デー」である。
 (私は)「個の意識を失った人々」というこの言葉に引っかかる。香港の市民は、個の意識を持って、闘いとして、30%とという投票率であった。片や我が国は、個の意識を失って低投票率ではないか。我が国はやがて、個の意識を失った人々により、どうなって行くのか。
#香港
#ザミャーチン
#われら
#選挙
#強権政治
*画像は「和田誠展」より。

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#和を重んじる姿勢は

『#和を重んじる姿勢は』<2021年12月20日(月)>
 日本企業の採用に『春秋(211220)』は思う。「21世紀、最も魅力的な職業」。10年近く前、米ビジネス誌がそう呼んだ仕事がデータサイエンティストだ。IT(情報技術)の普及で集まる膨大な数字を解析し、確かな判断へ経営者を導く▼成長中の動画配信会社、米ネットフリックスもデータ分析の部署がある▼論理的思考が軸となる業務だからこそ、創造性や感受性が発想の差を生む。議論好きが集まる職場には、無口だが独自の視点で発言する人を加えたこともある。こうして多種多様な人が集まり異文化への理解が育ち、「イカゲーム」など非英語圏のヒット作に結びついた▼日本企業はどうか。「職場になじむか」「一緒に働きたいと思えるか」。和を重んじる姿勢は、うっかりすると同質の集団の土壌となる。居心地はいい。しかし異論は芽吹きにくい。そうした環境で「業界に例のないイノベーションを起こせ」と求めるのは、いささか無理がある。
 (私は)和を重んじる姿勢は大切であり、それが人の世と思う。でもそれは、押さえつけられた和ではなく、忖度の和でもなく、また団栗の背比べでもない。多様性がある異質な者の和である。互いに違いを知り、如何に互いの力を活かして行くかが、イノベーションを起こすと考える。
#データサイエンティスト
#論理的思考
#異文化
#和を重んじる
#イノベーション

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#ぼくらはみんな生きている

『#ぼくらはみんな生きている』<2021年12月19日(日)>
 郡山市立美術館でのやなせさんの企画展の図録を見て『編集日記(211218福島民友)』は思う。正義の戦いと言われていたのに、復員するときには米兵から罪人のように扱われた▼それ以上につらかったのは、食べ物がなかったこと。悪人を倒すより、ひもじい人にパンを分けてあげるほうがはるかに正しい。「それがぼくの望む正義」だと悟った(「みんなの夢まもるため」NHK出版)▼そうした思いから生まれたのがアンパンマン。幼少期に財布をなくして困っていたら、同級生の母親からあんパンをもらって、心細さが慰められた思い出もあった▼もう一つの代表作「てのひらを太陽に」は夜の仕事場で懐中電灯を手に当てたときに見えた血流がモチーフ▼「ぼくらはみんな生きている」。当たり前のように思えることも、自分の体験に引き寄せて言葉を紡いでいく。そんなところに、やなせさんの作品が多くの人から愛される理由の一端がある。
 (ぼくらの)世に、アンパンマンがいないのか。安倍アンパンや菅アンパンは、とても食えない代物であった。正義をどう捉えていたか。問題を残して岸田アンパンはどうなるのだろう。ぼくらは何とか、生きている。でも、いつまで耐えられるのか。
#やなせたかし
#アンパンマン
#正義
#ひもじい
#てのひらを太陽に

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#音楽のある日常を

『#音楽のある日常を』<2021年12月18日(土)>
 交響曲第9番が流れる季節に『編集日記(211217福島民友)』は思う。ドイツの詩人シラーによる人類愛と平和をたたえた詩が高らかに歌われる▼ベートーベンに、指揮者の小林研一郎さんは「200年後の私たちにまでも勇気や希望や愛を与え、人はこう生きるのだと激励してくれる」と(「小林研一郎とオーケストラへ行こう」旬報社)▼そのことを実感させてくれるコンサートが今月、郡山市で開かれた。ステージに立ったのは同市初のプロによるフルオーケストラ「郡山交響楽団」▼楽団は本県や東北ゆかりの音楽家たちによって9月に結成された。若い楽団の第一歩が、偉大な音楽家の歩みと重なったように感じた▼コロナ禍でも音楽のある日常を取り戻そうと集った団員らの演奏は、聴衆の心を震わせた。楽団はこれから、どんな素敵なプレゼントを届けてくれるだろう。
 (私たちは)随分と仲間との距離をつくってしまった。口角泡を飛ばしたり、それを受けたりすることを忘れてしまった。まあ、そこまではしなくとも、腕を組んで歌いたい。第九を皆で密になって合唱したい。とりあえず、ブラボーやアンコールを叫びたい。
#交響曲第9番
#シラー
#ベートーベン
#小林研一郎
#郡山交響楽団

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