猫オフィス 240225

 ペットとどう過ごすべきか、年初から悩ましい事態が続くと『春秋(240225)』▼俳人金子兜太さんが、オフィスで猫を放し飼いにしたらどうかと。靴にじゃれついたり、膝に座って来客に対応したり。職場が和むと▼でも、動物が苦手な人も。ましてや非常時ともなれば、人と動物が行動をともにするハードルは高い▼能登地震では犬や猫と一緒に避難所に入るのを躊躇する人が少なくない。羽田空港の航空事故では貨物室のペットを救えず▼民法では今もペットはモノ扱いだが、社会には家族とみなす空気が広がる。「きぶし蕾み老猫逝きぬ皆泣きぬ」。23年連れ添った愛猫を見送って、金子さんは詠んだ。深い共存を前提に、諸制度を見直すときかもしれない。
 (私は)思う。職場に、魚の泳ぐ水槽があるところはある。良い目の保養になる。ならば、猫や犬がいてもよいだろう。だが、その可愛い猫や犬たち、非常時にはどうなるのか。自分の家族や職場の仲間と考えれば、もしもの時のことも、考えておかねばならない。居場所や食料をどうしようか。