『進む方の勇ばかりでなく、退いて守る方の沈勇も…』

『進む方の勇ばかりでなく、退いて守る方の沈勇も…両者が揃ふて真の勇気が成る>(新渡戸稲造著『修養』)』<2018年8月24日(金)>
 「あくことのない技術革新の一方で便利さから距離を置こうとする機運が盛り上がっている」と『筆洗』(180824)は、プラスティックのストローの使用廃止の動きを紹介する。「海を汚染してきたプラごみをわれわれは何とかしなければならない。ストローはその象徴になっている。外食大手のすかいらーくホールディングスは過日、全廃する方針を決めた。・・・考えてみれば、なかなか便利な道具である。冷たいものなどおいしく飲めて、子どもや弱者にも優しい。軽くて何より安価だ。・・・背後にある大量のプラごみを含め、どこまで減らせるか。・・・<進む方の勇ばかりでなく、退いて守る方の沈勇も…両者が揃(そろ)ふて真の勇気が成る>(新渡戸稲造著『修養』)。後ろに下がる沈着な勇気が、必要なのだろう」。
 (JN) 現状の在り方を長期的に考えず、狭い自分の周囲の2次元範囲で、ことを選択するのが私たちの姿勢である。過去の経過積み重ねを基に、世界の今やこれのからの今を考えない。従って、同じ過ちを繰り返し、大事なものをなくして行く。そして、数値の平等性にいやにこだわり、自分が正義であり続け、私は大丈夫なのである。そのため、企業は法や倫理の道を逸れ、板でこう被る。否、お役所も道に逸れた行為をしている。歩んできた積み重ねを戻ることは、せっかくのこれまでのことを否定するようであるが、そんなことはない。是非とも過去を振り返り、誤っていたところがあれば、そこへ戻るのか、新たに取り組みを始めるか。過去を振り返り、未来を真剣に考えねばならない。ストローだけでなく、プラスティックはいずれ私たちに襲い掛かってくる。私たち一人ひとりが、その原料、作成、使用、廃棄、再生等を考えて行動していきましょう。