『三島は「諸君はシビリアンコントロールに毒され・・・』

『三島は「諸君はシビリアンコントロールに毒されてる」とあおった』<2018年4月20日(金)>
 「統合幕僚監部の3等空佐が、野党の参院議員に『おまえは国民の敵だ』などと繰り返し罵声を浴びせる出来事」に、『春秋』(180420)は、1970年11月25日を思い出す。「諸君のなかに、一人でも俺と一緒に起(た)つやつはいないのか」と三島由紀夫。「旧軍の記憶はすでに遠く、シビリアンコントロールの徹底した時代を迎えていることを示す顛末でもあった。時は流れ、自衛隊は当時にも増して抑制の効いた組織に育っているはずだが見当違いの幹部もいるらしい。この3佐だけの突出した振るまいか心配になった人も多かろう。バルコニー演説で三島は『諸君はシビリアンコントロールに毒されてる』とあおった。将来にわたり、よもや『そうだ!』などという声が上がらぬことを祈る」。
 (JN) 「国民の敵」とはどういう意味なのだろうか。また、それを述べた方の考えは、自分の考えが国民すべてと共通なのだと考えたのだろうか。統合幕僚監部の3等空佐は、何を考え何を言いたかったのか。それとも、誰かに言わされたのか。私には理解できない発言である。とにかく、国民から選ばれた国会議員は、行政をコントロールする上でも、その言動は守られなければならず、行政側の者が罵声を浴びせてはならない。国会議員への罵倒は国民への罵倒でもある。戦闘のプロが市民代表者を攻撃してはならない。半世紀ほど前に、三島由紀夫が命を懸けて行った言動・行動は何であったのか。天才の真意はわからないが、鈍才としてはシビリアンコントロールを守る事にアジることも出来ず、願うばかりである。