『パリの同時テロから1年になる』

<2016年11月14日(月)>
『パリの同時テロから1年になる』
 「岩手県の『平泉』が世界文化遺産に登録されたのは5年前のこと。中尊寺は、戦乱で亡くなった人々の魂を浄土へと導く目的であった」。「余録」(161113)は、平泉文化遺産センターの館長の大矢邦宣さんの想いを紹介する。「『浄土』を『土を浄める』と解釈した。土とは国土。『浄土の定義とは一言で表現すれば理想郷』。そして、岩手に生まれた宮沢賢治は自分の中の理想郷を『イーハトーブ』と名付けた。岩手には平和を願う風土があるのかもしれない。パリの同時テロからきょうで1年になる。テロの続く現世も戦乱の時代であろう。浄土の平和思想を世界へ発信したい。」
 殺戮の連鎖は、人間が作り出した最悪の伝染病である。互いを認められない者は、その相手を抹殺するしかないのか。作られた原理に縛られ、その世界から出られない。本当は、平和に暮らし合えれば良いはずなのに、何ゆえにそれぞれの原理に縛られるのか。原理の解釈の問題か。若者を戦場に送り出すな。悪の国からの武器供与を受けるな。大砲よりバターに資金をつぎ込め。浄土の平和を願う。(JN)