『愛する家族との再会を果たせずにお盆を迎える人たちの心痛・・・』

『愛する家族との再会を果たせずにお盆を迎える人たちの心痛を改めて思う』

 熊本地震で行方不明だった大和晃さんの自家用車の発見について「天声人語」(朝日/16/8/13)は、「自力で捜索を続けたご両親の執念に胸が熱くなった」と語る。「両親でなくとも駆け寄っていたわりの言葉をかけたくなる。思えば『行方不明』とはむごい言葉である。見つけられずに苦しむ家族の胸をいつまでもさいなむ。目を東日本に転じれば、被災地ではいまも2500人余の行方がわからぬままだという。愛する家族との再会を果たせずにお盆を迎える人たちの心痛を改めて思う。」

 大和晃さんの車と大和さんのご両親の姿を捉えたニュースの画面は、見ていて目頭が熱くなった。自分がこの立場であったら、やはり同じ行動をしただろう。そして、晃さんの死、その現実をまた受けなければならなくなった時のその辛さは如何様か。まだ、5年前の東日本大震災の行方不明の方が多くおられることも忘れてはならない。私たちは、自然が地震を起こすことは受け入れざるを得ないが、それに対して、如何に被害を出さないか。死者や行方不明を出さぬことはもちろん、そして第二次災害を出さぬためにはどうすればよいのか。愛する人たちを守るために、このお盆の時、一人ひとり過去の人とも話し合おう。でも、それは九段北でのパフォーマンスではない。皆がそれぞれに故人と向き合いたい。(JN)