『地球の反対側に住む人々が、互いに話し合い、理解し合うだろう』

『地球の反対側に住む人々が、互いに話し合い、理解し合うだろう』
 『レオナルド・ダ・ヴィンチ 天才の挑戦』を見て、「余録」(毎日新聞/2016/2/5)の筆者は、語る。「4年前に火星に着陸した火星探査車『キュリオシティー』には、レオナルド・ダビンチが書いた『鳥の飛翔に関する手稿」がマイクロチップに納められ搭載されている。それは他ならない空を飛ぶ器械と操縦法の研究で、人類の飛翔への意志と能力を表した歴史的な宣言ともいえる。」また「ダビンチの作品の前に立ってちょっと驚いた。聖母子が浮き上がって動き出すように感じたのは光の加減か何かなのか。ダビンチは未来を予言した。『地球の反対側に住む人々が、互いに話し合い、理解し合うだろう』。500年の時空を超える天才の知と美の射程である。」
 レオナルド・ダビンチの残したもの中に「地球の反対側に住む人々が、互いに話し合い、理解し合うだろう」という予言があったことを知らなかった。ダビンチの考えた理解とはどんな理解なのか。ダビンチの射程が非常に広く、想像が及ばない。ダビンチの頭の中の世界に比べて、私たちの住む世界のが狭そうなのに、私たちは理解し合っていない。というより、理解しようとせず、排除を繰り返している。お互いが違うことを理解し合うことができるようになれば、ご近所付き合いも良くなるであろうか。とにかく早く、天才に会いに行こう。江戸東京博物館で創造の世界に入り込もう。(JN)