『「孤食」の高齢者は、うつになりやすい傾向がある』

『「孤食」の高齢者は、うつになりやすい傾向がある』
 「離婚だけはしちゃダメだよ。大晦日(おおみそか)がつらかった」と、テレビドラマの「最高の離婚」の場面を東京新聞「筆洗」(2015年11月2日)は引き出す。「社員さんねえ、ふたりで食べる食事はご飯だけど、ひとりで食べる食事はエサだ」と。そして、週末は、ハロウィーンだった。深夜の地下鉄。仮装した陽気な若者三人が隣に座った。正直に言う。腹も立った。理由は分かっている。嫉妬と羨望だろう。仮装などごめんだが、この人たちは「エサ」ではなく、「食事」を共にする仲間がいる。罪のないまぶしさが、こちら側には孤独の陰もこしらえる。仲間を探すしかないか。「孤食」同士が集まれば、それは、立派な「食事」となる。」
 食事というものを疎かにしている。とりあえず、空腹を満たせばよいと朝昼は、時間の制約の中で、慌ただしく、一人或いは複数であるというより、とにかく、エサを胃に入れるという行為になってしまう。他の行為への時間の優先があり、食事時間が少なくなる。これはやはり人間生活への資本の疎外であろうか。このように朝夕の食事には時間が制約され、その分が夕食の時間を大きくとることとなる。しかも、平日は帰宅時間の関係で遅くなる。その際に、話し相手がいることはありがたいものである。それが私の愚痴を聞いてくれるのではなく、逆に愚痴を聞く係であろうと、大事な時間である。家庭はありがたい。(JN)