ギリシャ財務相は経済学者でゲーム理論を使っているそうだ

ギリシャ財務相は経済学者でゲーム理論を使っているそうだ
 EUとギリシャはどうなるのか、朝日「春秋」(2015/7/5付)は、「理由なき反抗」のチキンレールの悲劇にならぬよう願う。
 「『理由なき反抗』の撮影中からジェイムス・ディーンはレーシング・カーに夢中になり、周囲ははらはらしたらしい。それは若い命を失うという残念な結果となった。その映画の山場に崖に向かって自動車で走るチキンゲームがある。ディーン演じる主人公は決闘を挑まれ、相手が崖から転落し悲劇が続く。両者が譲り合わないと、最後はともに転落する。このゲームは経済学の研究対象になり、外交交渉の分析にも使われてきた。ギリシャの債務問題を巡る欧州連合(EU)との交渉はまるでチキンゲームだ。聞けば、ギリシャ財務相は経済学者でゲーム理論を使っているそうだ。緊縮策を問う国民投票も譲歩狙いの強硬策なのだろう。絶壁は目前に迫っている。これ以上節約はしたくない。そんな『理由ある反抗』が破局で幕を閉じるのは見たくない。」
 譲歩する。妥協する。それは、できるならしたくない。特に、多数対一であると、更に頑張りたくなる。「理由なき反抗」であろうか。多数に無勢、NoとYes、どう転んでも、多難である。でも、無策ではなかろう。これから国民には相当な犠牲を強いることになる。それは、机上の経済理論では解決できない。政治を以て荒仕事である。ギリシャには、ぎりぎりまで考え抜き、多数に押されることなく、特にドイツ勢力の力に屈することなく、自己を貫いてほしい。まさかギリシャの車は、崖を落ちずに空を飛んだりしないであろう。とにかく、双方が崖に落ちる前にチキンゲームをやめて、速やかに次の行動をとるとともに、弱者切り捨てをしないことを願う。「理由ある反抗」には、その後のプランがあると期待するのは、理由なきであろうか。