穿山甲の受難

(日経「春秋」2013/6/29付) 「歩く松ぼっくり」。センザンコウという動物は英語でこう例えられる。主に東南アジアとアフリカに生息している。漢字では穿山甲。中国語でもこう書く。ただ、かつてはさかなへんの漢字を組み合わせて表したことがあったらしい。魚の仲間とみられていたようなのだ。確かに動画サイトの映像では、なかなか達者な泳ぎを披露している。このところ、彼らの受難を伝える報道が続いている。4月半ばに、世界遺産に登録されているフィリピン南西部のサンゴ礁座礁した中国の漁船の中から、10トンもの冷凍肉が見つかった。その後も世界各地から同じような事件が伝えられてきた。絶滅が心配な保護動物なので、すべて密輸だ。一番の買い手は中国らしい。伝統的に肉やウロコが美食や漢方薬の材料として珍重されてきたという。そのうえ中国経済の高成長による購買力の高まりが、密猟や密輸をかつてなく盛んにしているようだ。シンガポールでは今週、センザンコウ保護に焦点をあてた国際会議が初めて開かれた。
(JN) 流石、何でも食べ、資金力の大きい中国、勝手放題であろうか。中華思想には哀れみの心はないのであろうか。僕のものは僕のもの、君のものも僕のもの、ジャイアン思想である。エネルギッシュで、パワーがあるが、ノーブルではないので、本当に強くなったら破壊的成金主義を突っ走るのであろうか。
http://www.nikkei.com/article/DGKDZO56775910Z20C13A6MM8000/