アベック、カップル、デート、ルージュ・・・・・

(日経「春秋」2013/6/8付) フランス語に由来する言葉にも肩身が狭くなったものが幾つもある。たとえばアベック。いまだに平気で使うのはまず中高年で、大多数はカップルという。その中高年もランデブーはさすがに口にしづらい。デートがまあ普通だろう。そういえば口紅を指すルージュも聞かなくなった。気づけば日本の世相万般に映るフランス語の影が薄れている。そう思いつつ迎えたオランド大統領である。きのう発表されたオランド氏と安倍首相の共同声明には、何から何までてんこ盛りの感があって、かえって両国の深からぬ間柄が垣間みえた。始まりはそうであったとしても、だんだんにお互いの関心は絞られていくのだろうし、ときにけんかも必要になるだろう。アベック、いやカップルの深化とはそういうことである。
(JN) 遠方の憧れの国フランス、見栄えの良いところを真似してみても、なかなか我々には身につかない。フランスの革命の歴史、他国との戦い、移民受け入れ、少子化対策、EU・・・・・、島国にはないその厳しい歴史の中で文化を育んできた。憧れるもの見習うべきものまだまだ沢山あるはずだ。仏蘭西は素晴らしい。C'est elegant.
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO55980390Y3A600C1MM8000/