都有地の拡大

（日経/春秋）「尖閣諸島を買います」という東京都の石原慎太郎知事の発言を聞いて思い出したことがある。千葉県には都立の霊園があるし、山梨県には水源林がある。神奈川県や静岡県にもある。都有地ではないけれど都の「飛び地」も他県に幾つかある。北海道夕張市が財政破綻した時だ。支援策を検討していた都幹部が「夕張の土地を買い上げて、都民の保養地にしてはどうか」と話していた。都には昔から「東京は他の自治体の兄貴分」という意識がある。知事の思いや危機感はわからないではないが、尖閣の島を買うならばどう考えても都ではなく国の役目だ。首都直下地震への備えは十分なのか、若者の雇用を増やす手立てはもっとないのか。東京には東京なりの課題がほかに多々あると思うのだが。（12・５・１）＝＞（ＪＮ）でも東京は狭い。使える土地を広げても良いのではないか。しかし、尖閣列島は勘弁してもらいたい。