大震災から1ヵ月

  • (日経/春秋)戦艦大和が九州沖で沈んだのは66年前、士官として乗艦し九死に一生を得た吉田満は、戦後、慟哭の経験を小説に刻印した。その中で戦死した上官の言葉を紹介している。「不足なるは訓練にあらずして、科学的研究の熱意と能力なり」。また山田風太郎は「最大の敗因は科学であり、されに科学的教育の不手際であった」。合理的な精神を日本人が欠いていた、との戦中派の反省であった。66年後の今も、福島第1原発の事件を目の当たりに、放射能汚染基準、「想定外」という言葉。東電のホームページは3月11日以降も「万全の地震対策」をうたっている。「敗戦以来の国難」、かつて戦中派の抱いた反省、今になって胸を刺す。
  • (日経/社説)◆大震災1ヵ月、「複合危機」に即応した経済政策運営を。
  • (日経)東日本大震災1ヵ月。被害者状況、死者13,013人、行方不明者14,608人、避難者151,115人。支援状況、自衛隊約106,360人、米軍2万人以上、主な義援金約1339億円。