「さーふーふー」で和気あいあい 240322

 金曜のきょうに『金口木舌(240322琉球新報)』は「飲みニケーション」を思う▼ きょうは3月22日。「ほろ酔い」を意味するしまくとぅば「さーふーふー(3・2・2)の日」を勝手に思い付いた▼「飲みニケーション」が減った現代だが、腰を据えて話しをするのに飲食を共にするのは効果的な手段の一つ。酒が互いの緊張をほぐす▼だが酔って暴言を吐いたり、くだを巻いたりするのはご勘弁▼昨年12月から業務で車を運転する際のアルコールチェックが義務付け。正直面倒ではあるが、自分と他人の安全を担保できる。健康にも良いかも▼さて、明日が休みの人も多いだろう。「さーふーふー」で和気あいあいすれば、アイデアや気力も沸くはず。気になる誰かに声を掛け、夜の旅に出るのも良い。
 (若いころは)仲間と酒、よく話よく飲んだ。それが良かったのか、悪かったのかはわからない。身体には悪かったかもしれない。残業して、それから飲みに行き、翌日はきっちり出勤する。もうまねできない。ハッピーフライデー、週末ぐらいは良いかな。ほろ酔いでね。



読書メモ 240321

『日本の寄付を科学する 利他のアカデミア入門』、坂本治也(編著)、2023年12月、明石出版。
・チャリティー(即座に成果を生む支援)
フィランソロピー(成果を生み出すのに時間を要する支援)
・長短の支援の在り方をどうする
・試行錯誤してこそボランティア。誰かが敷いたレールの上を行くのではなく、他者と試行錯誤して切り拓く



春の足音が日ごとに大きくなるのに 240320

 桜の開花時期が迫るいまを『水や空(240319長崎新聞)』は思う▼全国のトップを切りそうなのは福岡、高知、名古屋の20日で東京は21日。札幌は4月27日で、釧路は5月13日。日本列島の縦長を実感する季節▲テレビからカキンと心地よい金属音が。春の選抜高校野球が開幕、緊迫した好ゲーム、ふるさとに春の便りを▲卒業式や合格発表、人事異動。別れの寂しさと、膨らむ「次」への期待が交錯する▲さて選挙の話。前議員の辞職に伴う衆院長崎3区補欠選挙は4月16日の告示まで1カ月を切った。候補者擁立を巡る対応が注目される自民党主戦論厭戦気分が入り交じっているのか、結論は先送りのまま▲春の足音が日ごとに大きくなるのに、ここだけ時間が止まってスタートラインが遠い。

 (私たちは)春を待っていた。花々が明るくしてくれる。花を見ながら歩くのは心躍る。新年度という未知のものが待ち構えているが、変化することで私たちは進歩してきた。昨年の花と今年の花は違うように、私たちの社会も変化する。1週間後には桜の下で何を思うか。皆で2024年度以降がいかにあるべきか、新しい社会を考えよう。

 

政治は言葉だ 240319

 岸田文雄首相等の言い回しに『天風録(240319中國新聞)』は思う▲政治で肝心要のことは何か。孔子は答える。「必ずや名を正さんか」。渋沢栄一はこう読んだ。言葉を正しく使うのが統治の礎だと▲安っぽい「丁寧な説明」も「火の玉」となる決意も、化けの皮が剥がれた感がある。今度は自民党の再生に「命懸け」だそうである▲「うそ偽りなく丁寧に説明する」。衆院政治倫理審査会に現れた下村博文文部科学相も拍子抜け。「その場にいなかったので承知しない」と繰り返し、居合わせた場のことは「覚えていない」▲真相を知らないのなら、なぜ自ら突き止めようともしないのだろう。政治は言葉である。お茶を濁すだけの、正しくない言葉で、私たちの政治が腐りかけている。
 (私は)親、教師或いは上司からよく言われた。「言い訳はいらない」、「スポーツ新聞の見出しはいらない」、「わからぬなら調べろ」、「疑問を持たねば問題解決はできない」、「現場へ行け」。この人たちも、同じ教育を受けていないのか、否、忘れたふりをなさっているのか。

*画像は、24年3月19日の日本経済新聞および3月17日の朝日新聞より。

旅立ちと別れを演出する駅 240318

 16日からのJRダイヤ改正に『天風録(240316中國新聞)』は思う▼「東京で見る雪はこれが最後―」。「なごり雪」を伊勢正三さんが世に出し、今週で50年▲思い描いたのは東京の駅ではない。古里の日豊本線津久見駅をモチーフ▲かつて上京の玄関口だった九州の在来線の駅は乗客の先細り。この駅も効率化にさらされ、駅員無人の時間に視覚障害者が特急にはねられる事故が、おととし起きた▲ダイヤ改正は列島の駅の情景をさらに変えるだろう。北陸新幹線にぴかぴかの6駅。四国は11駅を無人化、北海道は無人駅すら五つ消える▲津久見駅の記念碑に、伊勢さんは「ホームと言えば 心の奥深く いつもこの景色があるのです」と。時は行けど、旅立ちと別れを演出する駅の役回りは守っていきたい。

 (私は)4月1日の朝、どんな顔をして駅のホームにいるだろう。出発の駅のホーム、近づく列車、複雑な気持ちである。列車に乗ってしまえば、もう逃げられない。別れ、旅立ち。もう直ぐ、2023年度が終わる。もう直ぐ、2024年度という列車に乗り換えねばならない。新年度、環境が変わる。期待と不安の時である。

 

あらゆる手を尽くし、物価高を上回る賃上げを実現する 240317

 予算の審議が続く国会に『あぶくま抄(240317福島民報)』は思う▼小学生の伝次郎君は、政治の動きに関心を。家族に報告。「お父さんの給料が上がるよ。総理大臣が国会で説明したんだ。『あらゆる手を尽くし、物価高を上回る賃上げを実現する』って」▼またある時、伝次郎君は人口が減ると聞いて、すごく心配に。でも、新聞を読んで少しだけ安心したよう。「国が異次元の少子化対策に取り組むから心配いらないね」。お父さんは▼「伝次郎、人の言葉を信じる素直な心は大切だよ。でもね、本当にそうなのかと、疑問を持って調べてみるのも大事な勉強なんだ」。子育て予算の審議が続く国会は、さまよう父子の会話に果たして答えを出せるか。

 (私たちは)伝次郎君になっているかな。素直で、首相の言うことに期待していないか。賃金を国が上げてくれるなら、それは社会主義国家か? この資本主義社会では賃上げは労働者が雇用主との交渉である。人口対策は長期にかかる問題であり、異次元空間で首相は昭和に行って取り組まねばならない。身を守るのに精いっぱいの首相は国民を守れるのか。

*画像はWebサイトより借用

*画像は朝日新聞の24年2月19日より

*画像は朝日新聞および日本経済新聞の24年2月28日より

 

古里にある店で 240316

 巣立ちの春に『筆洗(240315)』は外食を思う▼ハンバーガーチェーンの新CMはなかなか秀逸。上京した若い女性が慣れぬ都会で店を見かけて入り、ほっとする▼「何もかもが違う街。でもここは地元と同じ匂いがした」▼規模は劣るが、特定の地でのみ味わえる外食チェーンもある。「炭焼きレストランさわやか」、34店舗は全て静岡県内に▼丸くて大きい牛肉100%の「げんこつハンバーグ」などが看板▼創業者の富田重之さんが87歳で亡くなった。若い頃に結核を患い、食は命を支えると40歳で1号店開店▼以前の講演で「最大のライバルは家庭の食事」と。「たまには行こう」と大切な人と足を運び、思い出を刻むだんらんの場でありたい。規模の大小を問わず、外食に携わる者なら共鳴する哲学だろう。
 (私は)5年ほど前に、「さわやか」に行ってきた。浜松への観光の際に家族のリクエストで、スケジュールに入れた。なるほど、人気の店、店内は一杯であった。でも並ぶ人はそれほどおらず、予約システムが良くできていた。「ハンバーグ」を食べた。当方、食の音痴ゆえ表現はできないが、大きさと味に満足した。家庭料理に負けない味、富田重之さんありがとう。