春眠暁を覚えず 240315

 本日の「世界睡眠デー」に『有明抄(240315佐賀新聞)』は眠りを思う◆1日の睡眠時間を8時間とすれば、人生の3分の1は寝ていることに。睡眠の良しあしは人生を大きく左右◆「世界睡眠デー」は、毎年、3月の第3金曜日に。睡眠時間は長ければいいわけではない。ぐっすり眠れれば短い時間でもすっきりする。昼休みのうたた寝で午後の仕事の効率が上がることも多い。嫌なことがあっても一晩寝れば切り替えられる。「眠りの悩み」を抱えている人は多いようだ◆「のび太君」は、わずか3秒で眠りにつく「眠りの天才」。その理由は気になることが少ないからだろうと勝手に考えたりする。できるだけストレスをためず、休日の朝もいつもの時間に起き、春の日差しを浴びるように心掛けたい。
 (皆様は)どうですか。暖かくなってきて起床は楽になってきたが、布団から出るのにぐずぐずする。この布団のなかが良い。早く寝ようと、遅く寝ようと、朝のこの時間の愚かさかな。なんとか、朝のルーチンを終わらせ、家を出る。そして、列車で本を読もうとするが、眠くなる。日向ぼっこしながらウトウトしていたい。



果てのない円周率のように 240314

 数学の日に『あぶくま抄(240314福島民報)』は政治の難題に思う▼円周率にちなみ、数学の日。正確には3.141592…と永遠に続く無理数▼導き出したとされるのは、アルキメデスは、王冠が純金かどうか、それと同じ重さの純金を用意し、別々に水槽に沈めた。王冠の方がたくさん水がこぼれ、混ぜ物が入っていると見破った▼自民党派閥の裏金問題を受けた政治不信は、国民に底深く沈殿したまま。本来、透明であるべき政治資金には、市井には見えぬ特別な「混ぜ物」が含まれていたのか▼政倫審はきょう、参院に場が移る。闇に包まれた裏金の真相が完全解明されなければ、政権浮揚という難題の答えは、いつまでたっても見えてこない。果てのない円周率のように。
 (私たちの)思いは疑惑は深まるばかり。πのごとく、キックバックというパイはどこへ。割り切れない。消える数字で計算不可能か。当人は、自分は法を犯していない。それをここで改めて申し上げていると。では、政倫審に出てこない人は、自分が正しいと言えない人か。何とも無理数である。

*画像はnhkテレビ24年3月14日11時20分ごろの映像より。

日本の品位が疑われかねない 240313

 自民党和歌山県連が昨年11月に主催した会合について『談話室(240313山形新聞)』は思う▼今年の米大リーグ開幕戦、韓国で行われるドジャースパドレス戦映画の祭典アカデミー賞で「君たちはどう生きるか」と「ゴジラ-1.0」が、受賞の快挙を果たした。野球にせよ映画にせよ、さまざまな国の逸材が集う多様性の坩堝で同胞の実力が評価されている▼一方で、国内のセンセイ方の行動にはがくぜんとしてしまう。昨年11月、主催した会合に露出の多い女性ダンサーを複数招いていた。それだけではない。懇親会では、ダンサーに口移しでチップを渡す参加者もいた▼地元和歌山県議の当初の釈明、「多様性の重要性を問題提起しようと思った」。国際的に日本の品位が疑われかねない。
 (私は)思う。選挙で選ばれた方々、そんなことをしてもらうために、私たちは1票を入れているのではない。これだけではないのだろう。叩けば、まだまだ埃が出て来るのではないか。いや、誇りはどこ変え飛んで行ってしまったのか。お粗末である。おそ松くん勢ぞろい、シェーである。



読書メモ 240312

『移動縁が変える地域社会 関係人口を超えて』、敷田麻実(編著)、森重昌之(編著)、影山裕樹(編著)、2023年12月、水曜社。
・「移動できることは、私たちを豊かに、また自由に生きていくための条件」
・移動縁は、血縁、地縁、社会縁もなく、共通するなにかがあるものでもない。
・よそ者の目は「裸の王様」のなかの子供のように、地域の常識に再考の機会をつくる。
#変える #しがらみ #創造性 #血縁



問うべきは私たち自身 240311

 13年前そしていまを『天声人語(240311)』は思う▼宮城県女川町を見下ろす丘の上で、これを書いています▼東日本大震災の1カ月後に、ここから見た光景を思い出します。あなたをさらった津波。街全体が沈み、道は海の中に続いているかのようです▼原発に重大事故が起きたら・・・震災後につくられた各地の避難計・・・▼どんな光景が目の前に広がっているのか。自治体も、国も、裁判所も、知らないはずがありません。能登半島でも道が崩れ、救済が立ち往生するさまを見ました▼なぜでしょう。あなたたちの命の代わりに学んだはずのことが、なぜこんなふうになってしまうのでしょう。女川原発は秋にも再稼働するそうです。復興の街を風がただ吹きぬけてゆきます。

 (私たちは)過去の辛さは忘れたいが、自分たちのいまと未来のために忘れてはならないことがある。過去の社会の仕組みが何を大切にしているか。どうも、人の命や生活を二の次にしているのではないだろうかと思いたくなる。復興とはなんだろうか。何が優先されている復興だろうか。私たち一人ひとりがそれを問い詰めて、人が大切にされる社会にしたい。

 

東京大空襲 240310

 79年前のきょうを『天声人語(240310)』は思う▼9歳の少女の目の前には、誰もが黒く、服はズタズタ、「人間じゃない顔」▼米軍はなぜ、そんな非道な殺戮をしたのか▼母、姉、妹もなくなった。父は早くに亡くなっていた。一人きりの彼女は親戚に預けられた▼大人になってからもずっと、孤児であることは隠して生きた。毎年3月になると頭痛がして、無念が苦しくなった▼この国の政府は孤児に冷たかった。戦後長く、空襲の死者の数も名も調べていない。いまに至るも、遺族には何の補償もない。「国民の命を守るための戦争などと言いますが、私たちは国に棄てられたと思ってます」▼戦争は多くの孤児を生んだ。彼女の名は金田茉莉さん。戦争孤児の会の代表を務め、昨年7月10日死去、88歳だった。

 (私は)思う。この国の政府は弱者に冷たいのか。国民に冷たいのか。それは過去のことか、いまも変わらないのか。変えなければならないこの在り方、それを選ぶ国民は変化を怖がり、変化が起こらない。過去を忘れ、過去の過ちを繰り返すようなことがあってはならない。

 

日本は今月、国連安全保障理事会で議長国を 240309

 新潟市の映画館シネ・ウインドで15日まで上映される「ガザ 素顔の日常」を『日報抄(240308新潟日報)』は思う▼新潟の浜辺から見る夕焼けは自慢の一つだ▼パレスチナ自治区ガザは地中海に面する。大きなオレンジに似た、かの地の夕日も息をのむ美しさだ。イスラエルによる集中爆撃が続き、わずか150日ほどで犠牲者は3万人を超えた▼漁師やタクシー運転手ら普段着姿の住民は生き生きしている。だが、当時も街頭の笑い声が突然の空襲にかき消されることがあった。「海はこんなに広いのに、私たちは閉ざされている」▼3万人といえばウクライナ軍の犠牲者も▼日本は今月、国連安全保障理事会で議長国を務める。議長国のかじ取りに世界が注目している。
 (私は)思う。自国の正義を押し通す事はどうなのか。武力や資金力が正義であって良いのか。「平和構築と紛争予防」、「核軍縮と不拡散」とお題目は素晴らしいが、先ずは今の戦場をどうにかできないか。反目する者通しの対話の場を作れないのか。日本の国連大使、調整力を発揮して欲しい。