過去にも多くの疑獄があった 231219

 清和会の金権政治に『日報抄(231214新潟日報)』は思う▼「まつりごと清ければ人おのずから和す」▼派閥を創設した福田赳夫元首相は、カネとポストで人を掌握する手法を好まなかった▼1972年の自民党総裁選。田中角栄氏とトップを争う福田氏は、田中氏を支持するとみられた中曽根康弘氏と会談することに。会談を前にした車中で側近の森喜朗氏が進言▼「ここまで来たら道は二つ。一つは中曽根氏に幹事長ポストを約束してください」。福田氏ははねつけ、もう一つの道を尋ねた。「それはカネです。ドンと積んでください」。福田氏は車を止めさせ「ここで降りろ! 不愉快だ!」と▼この総裁選で、福田氏は敗れた。歳月は流れ、清和会も金権政治に染まってしまったのか。
 (資本の論理は)われわれの生活の基本だろうか。カネが集まれば人が集まる。人が集まればカネが集まる。その金をどう集めるか。法を犯してカネを集めるとしたら、それは世間の詐欺と同じではないか。為政者団体が詐欺師団体だったら、この国はどうなる。どうする。国民はどう行動する。