『#秋が深まっていく』

『#秋が深まっていく』<2021年10月19日(火)>
 昨日の東京は十一月中旬並みの冷え込みに『筆洗(211019)』は思う。下関戦争の直後、一八六四年の秋、伊藤博文が英外交官アーネスト・サトウに西洋式の夕食を用意▼サトウが料理の感想、ウナギのてり焼き、スッポンのシチューはおいしかったが、ゆでたアワビと鶏肉は「論外」▼「素晴らしかった」のがデザートの柿。皮をむいた半熟の柿を四つに切って甘い米酒に浸したもの▼柿の季節、柿の良さは味ばかりではなかろう。柿の実がなっている里の光景を見れば、懐かしさに胸がいっぱいになる▼森繁久弥さんが柿の実の光景について書いて、終戦後、満州から帰国した時、柿の実のなる家を見て「これが祖国というものだ」と一人うなずいていたそうだ▼妙に暑い十月かと思えば今度は急に寒くなってきた。秋が深まっていく。岐阜に住む人が赤い実をつけた柿の木の写真を送ってくれた。ちょっとすえた、においを思い出す。
 (JN) 暑い時期でも柿が実ってきていた。ちょっと前までは、Tシャツ姿であったが、いまはカーディガンを着ても寒い。秋である。もう夏ではない。窓を開けるのが辛くなるが、空気換気を忘れずに。そして、美味しい秋の味で栄養を摂り、身体を大事にしよう。

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