『同じものを買った。食べた。そうした浅いところで・・・』

『同じものを買った。食べた。そうした浅いところでつながっている感じがする』<2018年1月8日(月)>
 1997年に生まれ、今年の新成人は123万人、「日本漢字能力検定協会はこの年を代表する漢字に『倒』を選んでいる」。『春秋』(180108)は今年成人となる者に思う。「バブルの熱気も知らないが、その後の谷の深さにも実感は乏しい」。「誰もが当たり前に情報を発信する」。「谷川俊太郎さんは、スマホ世代のやりとりに一抹の懸念、『同じものを買った。食べた。そうした浅いところでつながっている感じがする』」。「『わかんなくても/じかんがあるさ/いそがばまわれ/またあした』。立ち止まり、じっくり考え、道を探す。二十歳を機にそんな習慣を身につけてくれればと願う」。
 (JN) 生誕20年おめでとう。さて、20年前の自分はどうであったろう。いや、二十歳の時は? 携帯電話を持てるなど想像もしていなかった。女の子に電話をするときは、おやじが出るなよと、時間を考えて祈っての電話であった。またメールは勿論、手紙である。出して返事が来るのに、1週間近くはかかる。それが今や直ぐにわかる。返事が来る。スピード、スピード。人間の生活リズムを関係なく、スピードを要求される。お金さえあれば、直ぐにものも情報も手元に届くし、送れる。私も、こんな生活に慣れてしまった。1997年生まれの者は、これが当たり前。どうだろう、このスピードで失っていることがないだろうか。人生はまだ長い、じっくり考えてみよう。