『バッハの自筆譜が、ナチスの蛮行から逃れて国外に流出し・・』

『バッハの自筆譜が、ナチスの蛮行から逃れて国外に流出し、没後約260年の里帰りとなった』<2017年2月10日(金)>
 銭形平次親分の生みの親の野村胡堂は、大のクラシック音楽好き、書斎にバッハの肖像を飾り、レコードを聞きながら書いた。「春秋」(170210)は、そのバッハの自筆譜が没後約260年の里帰りとなったことより思う。バッハは、「ひたすら神に捧(ささ)げる音楽を作り続けた大家の人柄がにじむ。胡堂は、30年いた新聞社では、社会部長などを務めた。とりわけ、法をすりぬける不正や汚職をにくんだ。罪悪をいとう音楽家の姿勢にも共感したのだろう。耳をすませば、活劇の向こうから、心を洗う調べが流れてくる。」
 (JN) 当方、少々クラシック音楽が好きであるが、派手な交響曲を中心としており、バッハのコレクションは少ない。そんな中で、無伴奏チェロ組曲が好きで、4種類のアーティストの聴いている。なんで同じ曲を幾つも持っているの、バカじゃないと自分でも思う。最近は、家がひっくり返らぬように、レコードでもCDでもない。データがどこかにあり、どこででも聴くことができるのがありがたい。でも、デジタル音楽ではない、生の演奏に勝るものはないであろう。そして、作曲家の直筆を目にしながら、曲を聴くことができれば、感動はまた大きいものであろうか。私たちは、できるだけ本物を体験したい。ナチスの蛮行により失った命、そして人類の遺産を我々はどう考えよう。