『先生、早口は困ります。大きく口を開けてゆっくりと・・・』

<2016年12月24日(土)>
『先生、早口は困ります。大きく口を開けてゆっくりと話してください』
 「講義に熱中すると早口になる講師の困惑を救ってくれたのは、『UDトーク』というアプリケーションだ」。「余録」(161224)は、「スマートフォンに向かってしゃべると、それが文字になって画面に現れる」アプリケーションを紹介する。そして、「UDトークを開発したシャムロック・レコードの青木秀仁社長は言う。東日本大震災を機に何か社会貢献をしたいと考え、起業したという。『相手にわかりやすく丁寧に話す方が、文字変換の精度に好影響を与える』と青木さん。情報技術は思いやりや配慮という土台があってこそ効果を増すものなのだ。」
 我々の能力は多様であり、得意不得意凸凹である。それを互いにカバーし合って社会は成り立つ。しかし、そのためには互いに他者を理解することを自覚し、また、施設設備の充実が必要だ。人間の能力を活かし、また補助するのはコンピュータやロボット類であろう。大学では、その開発と運用を積極的に行い、ユニバーサルデザインであるユニバーシティーになって行かねばならない。教育の機会均等とは、同等の教育支援を行うということではなく、同等に学習できる支援を行うことである。このことを理解してもらいたい。(JN)