『爆弾が落ちるのを見たとき僕はもう僕ではなくて、・・・』

『爆弾が落ちるのを見たとき僕はもう僕ではなくて、別の人になってしまった』
 「『ボタン穴から見た戦争』(岩波書店)は、子供時代に第二次世界大戦を経験した百一人の証言集だ」。「筆洗」(東京新聞/2016/2/27)は、伝える、「それが過去完了形の物語だったらどんなにいいか、と思う。始まって五年になるシリア内戦では、一万を超す子どもの命が消えた。現地の様子を伝えるユニセフの報告に、タガリードちゃんという五歳の女の子が登場する。一家の住む家に砲弾が直撃して、大好きなパパは死んだ。パパが最後に買ってくれたのは、胸に白い猫の絵がある、かわいらしいピンクのパジャマ。彼女は、それを脱ごうとしないそうだ。停戦が実現し、和平への道が開かれなければ、タガリードちゃんたちの中の『子供』も消えてしまうだろう。」
 戦争放棄している我々には、戦争は遠いものとなり、この米国の贈り物を大事に使って行くのか、それとももっと良いものに変えて行けるのか。これは、今ここに生きているものの課題であり、そして、遠くの戦争により苦しんでいる人たちに何かをしなくてはならないのも、今ここに生きている私たちの任務である。無力な私たちだが、何かができるはずである。それを子供から老人まで、それぞれができることをしよう。体が動かないならば、何かの方法で訴えることだ。まずは、自分たちの私利私欲で、子供の命や心を奪ってはならないことを訴えたい。(JN)