『電車のつり革が相次いで盗まれた。被害は少なくとも四百本』

『電車のつり革が相次いで盗まれた。被害は少なくとも四百本』
 マニアや縁起担ぎで人様のものを盗む。その事例をして、「筆洗」(東京新聞/2016/2/2)は、表札を挙げている。それは熱烈なファンか。そして受験の合格を願って「他人様の表札を四枚失敬してくれば、『四軒盗(と)る(試験に通る)』とか、十枚ならば、『十軒盗る(受験に通る)』」。そして、「首都圏の私鉄やJRで電車のつり革が相次いで盗まれた。被害は少なくとも四百本。売ってもさほどの値はつかぬ。驚くという以上に、その意図が分からず、気味が悪い。席を譲られなかった高齢者には大げさではなく、命綱である」。
 人様のものを盗むという行為、悪気なくとも犯罪である。それは、個人のものであろうと、公共のものであろうと、或いは悪徳者のものであろうと、盗んではならない。盗んで褒められるのは盗塁ぐらい、盗んで惚れられるのはハートぐらい、それ以外は盗んじゃならない。それにしても、電車のつり革を盗むとは、何のためであろうか。段々年を取り、足腰が弱くなり、座れなかった時の大事な支えである。もう盗らないでちょうだい。とにかく盗みはダメ、欲しければ資本主義のルールにしたがって購入をせよ。(JN)