『1日を1・25ドル未満で暮らす極貧、今も8億を超す』

『1日を1・25ドル未満で暮らす極貧、今も8億を超す』
 「24日に創設70年を迎えた国連が、地球全体の発展のための新たな行動計画にのりだすという」。このことに、朝日「天声人語」(2015年10月27日)は、「道は多難でも、地球上をむしばむ貧と富、幸と不幸の落差を思えば、それを世界の強い意志とするほかはない」と期待する。そして、チャプリンの映画「独裁者」の名高い結びの演説より、「情景に、チャプリンの言葉を重ねてみる」と。「わたしたちは、みんなおたがい助け合いたいと望んでいます。……わたしたちは、他人の不幸にログイン前の続きよってではなく、他人の幸福によって、生きたいのです」。
 ヒントリーの地球儀との戯れも見どころであるが、何といっても散髪屋の演説は忘れがたい。チャプリンの映画「独裁者」は、何度見ても飽きない。訴えるものがある。皆がそれぞれに幸福になることを望んでいるのに、なぜそうならないのか。そう、我々は、他人よりも良い暮らしを望み、隣の芝生がきれいに見える。我々は、その卑し心に操られ、平和も失ってしまう。現在の商品経済の世界においては、貧困層を助けることはできない。従って、国連のような組織に期待するしかないのであろうか。我々個人にできることもあろう。それは、他人の不幸によって生きるのではなく、他人の幸福によって生きることであろう。(JN)